心理的瑕疵物件という言葉をご存知でしょうか?
瑕疵(かし)とは欠点や欠陥を意味する言葉で、一般的に「訳あり物件」や「事故物件」と呼ばれることもあります。
つまり「あまり人が住みたがらない事情のある物件」のことを意味しています。
では心理的瑕疵物件とはどういった物件なのか、賃貸で借りる際の注意点など、具体的に考えてみましょう。
心理的瑕疵物件とは① 自殺や殺人事件などがあった物件
心理的瑕疵物件と聞いて真っ先に想像するのは、自殺や殺人事件で人がその住居内で亡くなった物件はないでしょうか。
ちょっとした物音などでも、心霊現象ではないかと懐疑してしまうために、回避したいと思う人も多いと思います。
病死の場合は心理的瑕疵物件にはあたりません。
しかし孤独死などで発見が遅れてしまい、遺体が腐乱してしまった場合などは、心理的瑕疵物件にあたり告知されます。
心理的瑕疵物件とは② 事件や事故などが起きた物件
人が亡くならなかったとしても事件や事故、火災などのあった物件は心理的瑕疵物件となります。
ただし、どの程度の規模から心理的瑕疵物件にあたるか、告知が必要になるか否かは具体的な定義がないため、告知されていない場合もありるので注意しましょう。
心理的瑕疵物件とは③ 周辺に嫌悪施設がある物件
嫌悪施設とはマイナスイメージがあったり、トラブルを懸念されたりする施設を意味します。
具体的には下水処理場・火葬場、原子力発電所・墓地・風俗店・軍事基地・刑務所・指定暴力団・宗教団体などの施設が嫌悪施設にあたります。
また小中学校や幼稚園も学校のチャイムや外で遊ぶ子供の声、登下校時のおしゃべりなどが騒音であるということから、嫌悪施設として考えられることもあるようです。
ただ、人によって嫌悪施設の捉え方が違います。
騒音や悪臭、治安など自分が不快だと思う施設がエリア内にないか注意しておくと良いでしょう。
心理的瑕疵物件とは④ 心理的瑕疵物件は事前にわかるのか?
基本的に大家さんや不動産管理会社は、心理的瑕疵物件かどうかを告知する義務があるため、賃貸契約の前にその物件が心理的瑕疵物件かどうかを知ることができます。
ただし、その告知に関しては具体的な定義はありません。
そのため事件や事故があった賃貸物件でも、その後誰かが一人でも住んでしまえば、その物件には問題がないという証明になり、告知義務はなくなります。
そのため2人目以降の住人に告知をするかどうかは、大家さんや不動産業者の判断となりますが、事件の内容と規模によっては、必ず告知しなくてはならないケースもあります。
どうしても気になる場合は、賃貸契約の前にインターネットなどで調べてみるのもいいでしょう。
心理的瑕疵物件とは⑤ 心理的瑕疵物件のメリット
人から嫌悪されるデメリットの多い心理的瑕疵物件ですが、探してまでそこに住みたいという人がいる程のメリットもあります。
基本的に人が住みたがらない事情がある物件なので、通常より2割程度、家賃が安いことが多いです。
また火災や殺人、自殺や孤独死による腐乱などがあった物件は、大がかりなリフォームや清掃をしているため、非常に綺麗な状態の賃貸物件が多いです。
いわくつきの物件で、近所の人から注意して見られていることが多いためか、空き巣などの被害にあいにくいこともあるようなので、そこは大きなメリットになりますね。
まとめ
心理的瑕疵物件とは、人が住みたくないと思う要素がある物件のことです。
メリットもありますが、さまざまな事情があるので、賃貸契約をする前に少し注意して確認しておく必要があります。
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